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「多機能」は本当に必要?商品企画の新しい考え方

「多機能」は本当に必要?商品企画の新しい考え方

ヤドカリコンサルティングの細田です。
今回は、商品企画における「引き算の必要性」に焦点を当てて、お話ししていきます。

新しい機能やアイデアばかりが重要ではない

商品企画には一般的に、市場調査と分析を行い、ターゲットとコンセプトを決定した後、企画立案、商品開発と製造、プロモーション、市場投入といった流れがあります。

ある商品を企画した際のことです。
市場調査を行ったところ、商品に対して顧客から「多機能」を求める声が多くありました。人は購入する際になるべく多くの利益を得たいという心理があるのでしょうか。新商品は「多機能な商品」が良さそうだと最初は考えました。
しかし、実際に売れた商品のデータを見ると、多機能とは真逆の「専門商品」が売れていたことがわかりました。顧客が欲しいもののデータと顧客が購入したもののデータが違ったのです。データを見落としていたら危うくニーズと合わない商品を企画するところでした。

商品企画において、新しい機能やアイデアを重視する場面が多く見られます。
前述のとおり、顧客から「多機能」を求める声が多いこともあるので、それが後押しとなっているかもしれません。しかし、実際にそれらが必要なのかどうかは、その都度十分に確認する必要があります。新しい機能やアイデアを追加することよりも、あらゆるものを引き算された商品が求められていることもあるのです。

引き算で得られる効果

商品企画では、引き算が重要な役割を果たすことがあります。その理由は何でしょうか?5つのポイントに絞って、ご紹介します。

1、シンプルさがユーザーを引きつける

例えば、多機能のスマートフォンアプリを考えてみましょう。たくさんの機能があれば良いと思いがちですが、実際には使い方が複雑で、ユーザーは手を出しにくくなることも。シンプルで直感的なデザインは、ユーザーを取り込む強力な武器になります。

2、コスト削減に繋がる

無駄な機能やコンテンツを取り除くことで、開発コストや運用コストを抑えることができます。これにより、他の重要な分野に資源を集中させることができます。

3、トラブルのリスク低減

商品開発において、多くの機能や部品を追加すると、それだけトラブルの原因となるポイントも増えてしまいます。シンプルな構造の商品は、故障のリスクを減少させ、アフターサポートの手間も軽減できます。

4、ブランドイメージの向上

「シンプルだけど、それがいい」というブランドイメージは、長期的な信頼を築く上で大切です。顧客は、必要な機能だけを効率よく使用できる商品を高く評価するでしょう。

5、市場での差別化

他の競合商品との違いを出すために、引き算のアプローチは非常に有効です。特に飽和した市場では、シンプルさが新しい価値として受け入れられ、消費者の注目を集めることができます。

引き算のアプローチも考える

新しい機能やアイデアを追加することも大切なことではありますが、「引き算のアプローチ」も同じくらい大切です。あらゆる方向で考え、商品企画を成功させましょう。

ヤドカリコンサルティングでは、このような視点から商品開発をサポートし、ビジネスの成功に寄与しています。お問い合わせはこちらよりお気軽にご連絡ください。

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